2012年7月20日Googleが、疑わしいリンクがあるサイトにも、警告を大量に送付したと発表がありました。
皆さんのサイトには、警告は届いていませんでしょうか?

世界中のウェブマスターを混乱させた、今回のメッセージ送付は、わずか2日で仕様変更を行い、今までの警告との違いが分かるようになりました。
経緯から、現在の状況までを整理したいと思います。

2012年7月20日 不自然なリンク警告が大量に送付されました

スパムフィルターが厳しくなり、警告が送付された訳では無く、SEO目的と思われるリンクがいくつかあれば、警告を送付するようにしたみたいです。
これについて、Googleのマット・カッツがGoogle+でコメントをしています。

Google+上で警告メッセージ配信に関してマット・カッツがコメント

正直、再審査リクエストが順番待ち、となっている現在の状況で、警告メッセージの大量送付はどうなのでしょう?
Googleは、この対応によって「透明性」を一歩前進させた、と考えていた様子です。

ただでさえ、ネガティブSEO論が消えない中での、警告メッセージの大量送付です。
結果的に、批判が凄まじかったのか、わずか2日で、仕様の変更が行われました。

今回の不自然なリンク警告送付から、仕様変更までの一連の流れは、既にSEOのオーソリティサイトで記事になっています。

参考

仕様変更後のメッセージと解釈方法と公式見解

2012年7月23日に仕様変更が行われ、7月20日前後に不自然なリンク警告を送られた方には、改めてメッセージが送付されています。

メッセージは設定に関わらず全て英語で届いている様子です。
海外SEOブログさんに、実際の文面が掲載されています。

Title: Unnatural inbound links

We’ve detected that some of the links pointing to your site are using techniques outside Google’s Webmaster Guidelines.
We don’t want to put any trust in links that are artificial or unnatural. We recommend removing any unnatural links to your site.
However, we do realize that some links are outside of your control. As a result, for this specific incident we are taking very targeted action on the unnatural links instead of your site as a whole.
If you are able to remove any of the links, please submit a reconsideration request, including the actions that you took.
If you have any questions, please visit our Webmaster Help Forum.
Sincerely,

Google Search Quality Team

簡単に意味を説明すると、
あなたのサイトに貼られた一部のリンクがガイドライン違反の可能性があります。
不自然なリンクを削除する事をお勧め致します。
削除出来ない可能性がある事も認識しているので、不自然なリンクだけに絞って対応しています。
リンクを削除する事が出来たなら、再審査リクエストを送って下さい。

という内容になります。

参考
Google、無視している不自然リンクへの警告文の変更を発表【メッセージ現物あり】

まずは、メッセージにイエローフラグがあるかどうかを確認しましょう。
そして、不自然なリンクがある可能性を示唆するメッセージが届いたら、リンクを見直しておきましょう。
ご自身で管理しているサイトで削除出来るなら、削除しておいた方が良いと思います。
メッセージある通り、再審査リクエストをしておくと良いでしょう。

この部分を更に深く切り込んで、理由を記載してくれているのが、SEM-Rさんの以下の記事です。

参考
SEO: Googleからのガイドライン違反状態を解消しなければいけない理由

とても、興味深いペナルティに関する考察が記載されています。
スリーストライク制度という方法で、一定期間(長い期間)が経つと警告は解除されるが、その際に違反箇所が解除されていない場合は、改めて警告を送付し、何度も違反をしているサイトは、更に重いペナルティが課され、回復が、ほぼ絶望的になる、という制度です。
これは、重要ですので覚えておきましょう。

リンク無効化機能が付いて、何度も違反をして、無効化して、を繰り返しても、重いペナルティが課されて、その内、無効化しても無意味になる可能性も示唆しています。

いつの間にか、警告から回復した動きがあった方は、恐らく一定期間後に、ペナルティから解除されたのでしょうが、解消されていない場合、もう1度順位下落などが起こる、というのは、この辺りが理由なのでしょう。

その後、米Googleの公式見解は発表されておりまして、マット・カッツ氏自ら公式ブログ(英語)にアップしています。
CyberAgent SEO Information(サイバーエージェントSEO情報ブログ)さんが、翻訳記事を速報でアップしてくれました。

参考
ウェブマスターツール警告文の大量送信についてGoogleが公式見解発表

これまでの警告メッセージがサイト全体の信頼度を下げるものだったのに対して、今回は特定のスパミーな手法のリンク元に絞っての対応を取っている部分が新しいと思われます。
つまり、サイト全体には影響しないのです。
先にも述べた通り、イエローフラグの有無によって、判断が出来る、という部分も見逃せません。

それと、アンカーテキストがキーワードになっている比率が高い、のが危険だ、という事を公式に述べたのは画期的ですね。

この様に、Googleは、スパミーなリンクを見抜く事が出来ており、個別に対応が可能だ、と述べているのです。
(弊社を含めて)SEO業者を利用している場合、ほぼ間違いなく、有料リンクは利用していると思います。
不自然なリンクとはなっていなくても、無効の措置が取られている可能性が否定できないですね。

個別キーワードのランクダウンには、特定のリンクの無効化が関係している可能性もあり得ます。

僕も、この発表を読んでいて、何かを隠している、というか、不都合な事に触れていない気がしていました。
上記で紹介した、サイバーエージェントの木村賢さんが、それについてツィートしています。

また、SEM-Rの渡辺隆広さんも、真実を述べていないと見た、というツィートをしています。


僕も何だか、引っかかるんですよね。。上手く説明が出来ないんですけれども。。
何と言うかモヤモヤが残ります。。

また、続報があるかも知れませんし、こればかりは推測をしつつ、分析をしつつ見守るしかありませんね。

今回の記事のまとめ

取り留めもない記事なってしまいましたが、7月20日からの不自然なリンク警告対応は、今後のGoogleの対応についてを物語るような気がしましたので、まとめておきました。
わずか2日での仕様変更は、さすが、とも思いますが、もう少し考えてからリリース出来なかったのだろうか?とも思ってしまいます。

さすがに、今回の対応は、Google側の失態では無いか?と感じていました。

その後の発表も煮え切らないというか、何だかしっくり来ない、と言いますか。。
続報を待つしかないのですけれどもね。
ただ、不自然なリンクについてや、個別無効化について述べてくれている事は、大きな前進の様に感じます。
スリーストライク制を考えると、リンク無効化機能も導入しても良いのでは、という気もしています。

今後のGoogleの対応がどうであれ、警告を受けたサイトは、ご自身のサイトのリンク状況を確認した方が良いでしょう。
僕が管理しているサイトには1件も警告がありませんでした。
ただ、今後も、リンクの状況に気を配りつつ、SEOを実践して行こうと思います。

コンテンツが大切だ、と言いつつも、リンクについて色々とリリースするのは、どうなのでしょうね?
リンクスパム対策に躍起になるのも分かりますが、それ以外の部分で、建設的な対応をして欲しいとも思います。

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