サイトがガイドラインに違反しています

2012年1月から2月にかけての対応したサイトで発生したのですが、被リンクに関する警告の対応を行った後に、再警告を受けたサイトがありました。
始めて見るパターンで興味深かったので、事例として記事にしておきます。

被リンク警告だけを解除すれば許されるわけではない

今回も例によって、警告から再審査リクエスト、再警告を受けた流れを記載致します。
サイトのジャンルなどは、今回の事例にはあまり関係無いと思いますが、インデックス数が40ページ程の普通の企業サイトを想像して頂ければと思います。

その企業の取り扱う【商品のジャンル名+地域名】がメインのターゲットワードです。
難易度が高くない事もありますが、そのキーワードでは10位代を推移している感じです。
以下が警告からの経緯になります。

2012年1月7日に不自然なリンクに関する警告を受けました。
以下の画像の通りです。
特に文面もこれまで見ていた不自然なリンクに関する警告と変わりありません。
不自然なリンクに関する警告

2012年1月19日に再審査リクエストを送りました。
自演リンクを可能な限り外して、事の経緯と今後、同様の事は行わない、という事を書いて申請しています。

2012年1月21日に「再審査リクエスト」を受け取った旨のメッセージを受け取りました。
以下の画像の通りです。
再審査リクエスト後に送られてくる定形メッセージかと思います。
再審査リクエストを受け取りました

その後、「再審査リクエストは完了しました」というメッセージが来ない状態が続いていましたが、2012年2月22日に
「サイトのドメイン名 の再審査のリクエスト:サイトが Google の品質ガイドラインに違反しています」
という再警告が届きました。

そして、不自然なリンクではない部分についての警告が記載されていました。
以下の画像の通りです。
サイトがガイドラインに違反しています

サイト内部のガイドライン違反とは?

先ほどの画像に記載されていたメッセージを記載します。

ドメイン名 のウェブマスター様

ドメイン名 の Google のウェブマスター向けガイドラインへの準拠について、再審査リクエストを受け付けました。
サイトを確認いたしましたが、ページの一部または全体が現在も品質に関するガイドラインに違反しているようです。
Google の検索エンジンの品質を維持するために、ドメイン名 のページが表示されなかったり、Google の検索結果でのランキングが低くなったりする可能性があります。また、品質に関するガイドラインを順守するサイトより信頼性が低いとみなされる可能性があります。
再審査を希望される場合は、Google の品質に関するガイドラインに違反するページをすべて修正または削除してください。変更が完了しましたら、https://www.google.com/webmasters/tools/reconsideration?hl=ja からサイトの再審査リクエストを送信してください。
この問題の解決方法について他にご不明な点がある場合は、ウェブマスター ヘルプフォーラムをご覧ください。
お手数をお掛けしますが、何卒ご理解とご協力賜りますようお願い申し上げます。
Google サーチ クオリティ チーム

この中の

サイトを確認いたしましたが、ページの一部または全体が現在も品質に関するガイドラインに違反しているようです。

に記載の通り、サイト、もしくはページが品質に関するガイドラインに違反している様子です。
不自然なリンクよりも対象範囲が広いので、特定が難しいのですが、1つ1つ潰して行くしかありません。

警告が来る前にサイト内のガイドライン違反箇所は指示書としてまとめていました。

  • 隠しテキスト
  • サイトと関係ない相互リンク集の設置
  • キーワードスタッフィング(キーワード詰め込み)

ざっと書きだしても結構ありました。。
今まで被リンク関連の対応では大変な思いをしていましたが、サイト内のガイドライン違反で警告が来るというのもプレッシャーになりますねw

ざっとガイドライン違反箇所と対応内容を記載しますと、

○隠しテキスト・キーワードスタッフィング(キーワード詰め込み)
CSSで「text-indent -9999;」で指定されていたものを解除するという、良くあるパターンを解除するものですが、隠されていたテキストが、あざとい程(表記揺れまで考慮して)にキーワード詰め込み状態(h1タグに使用されていました)でしたので、こちらを重点的に直してもらいました。
ちなみに、サイト内の殆どの画像が隠しテキスト状態でした。

ページによっては、ページ内のテキスト量よりも隠しテキスト量の方が多かったりしたので、何故こんな状態にしたのか疑問に思いました。
あまり古いサイトに見えませんでしたが間違ったSEOの知識は、まだまだあるのかも知れません。

○相互リンク集ページ
僕がサイトを見た時に一番驚いたのが企業サイトなのに、誰でも登録可能な相互リンク集を設置している事でした。
さすがに誰も登録していませんでしたが。。

その相互リンク集ページがジャンル毎にページが分かれておりインデックスされている40ページの内、約5割強が相互リンク集ページという状況でした。

また、titleタグが【リンク集のジャンル名 リンク一覧|会社名】
という形で生成されていましたので削除してもらいました。
パッと見た限りだと、titleタグがワードサラダの様に見えました。

内部状況の改善はクライアントの協力が必要

未だにSEOは業者に丸投げをしてリンクだけ貼れば順位が勝手に上がると思われているのか、内部状況の改善が必要だと依頼をしても協力して頂けない事もあります。

今回のサイトの場合は、間違えたSEOの塊の様なサイト構造でしたので、コンテンツ云々以前に、絶対に内部状況の改善が必要だと思っていました。

結果、改善箇所を記載した指示書を送ってから、1ヶ月程かかって対応してくれました。
隠しテキストの解除などは制作会社に依頼した様子でした。

僕の方では改善を確認し次第、再審査リクエストで、サイト内のガイドライン違反箇所を記載し、今後同様の手口は使わないことを明記して送付しています。

Google サーチ クオリティ チーム 御中

ウェブマスターツールに届いたメッセージの内容を基に、サイト内のガイドライン違反箇所について対応を行いました。

具体的には、以下の2点になります。

1点目は、
サイト全体に行われていた、
h1タグ内の画像に使用されていた
「text-indent -9999;」
の解除と、画像の内容と全く関係ないテキストの詰め込みを削除しています。

修正をした対象URLは以下の通りです。

  • http://ドメイン名/ディレクトリ/ページ
  • http://ドメイン名/ディレクトリ/ページ
  • http://ドメイン名/ディレクトリ/ページ

・・・

2点目は、
相互リンク集コンテンツが設置されており、別ジャンルのサイトが登録が可能な状態となっておりました。
同時にtitleタグが自動生成された文字列となっておりましたので、該当コンテンツの削除を行なっております。

削除したURLは以下の通りです。

  • http://ドメイン名/相互リンクディレクトリ/ジャンルページ
  • http://ドメイン名/相互リンクディレクトリ/ジャンルページ
  • http://ドメイン名/相互リンクディレクトリ/ジャンルページ

・・・

これらのサイト内部の状況がGoogleのガイドラインに違反するものである事を理解致しました。
今後は、ユーザーに役立つコンテンツを配信し、ガイドラインを遵守し、Googleの定めるあらゆるガイドライン違反を犯さずにサイト運営を致します。

恐れ入りますが、再審査リクエスト処理を、よろしくお願い致します。

大体、こんな内容で送っています。
再審査リクエストは1通1通、人の目で見ているとの事ですので、挨拶的なものも入れていますが、どうなのでしょう?
Googleはあくまでもドライに違反箇所が改善されているかどうか、だけをチェックしているという話ですので、意味は無いかも知れませんね。

特にGoogleに媚を売るわけではありませんが、事実のみを記載するのも変な気がしたので、一応、挨拶的な文章も入れてありますw

ちなみに再審査リクエストについては、Googleの社員の方がヘルプフォーラムに重要な事を書いてくれていますので、見たことが無い人は確認しておくと良いでしょう。

参考
Google 社員によるウェブマスターの豆知識: 再審査リクエストにまつわる 3 つの誤解

サイト内部修正を行って改めて再審査リクエストをしましたが、特に返信はありませんでした。
現在のまでに、急激な順位の下落はありませんので(設置されていたリンクは全く意味の無いリンクだったという事ですね。。)許されたと考えて良いのかな?と思っています。

再審査リクエストは完了しましたというメッセージが来ないので、こればかりは何とも言えませんが。。

ただ、Googleからの来ない返信で悩んでいても仕方がありませんので、今後はサイトの価値を高めて行ければと思っています。

今回の記事のまとめ

当たり前ですが、警告のメッセージは違反箇所に基づくものです。
リンクに関する違反もあれば、サイト内部に関する違反メッセージもあります。

今回、対応していて感じたのですが、間違ったSEOの知識は意外と浸透しているのかな?と思いました。

企業サイトに意味の無い相互リンク集なんて、検索エンジンを意識していなければ普通は設置しませんよね?
隠しテキストを使用して、大量のキーワードを詰め込むなんて検索エンジンを意識しなければ行わないですよね?

こういったサイトは、きっとまだまだあるんだろうな、と思います。
過去に効果があったかどうかは分かりませんが、現在では警告の引き金になる危険が高まるだけです。
むしろマイナスと言えるでしょう。

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