site:検索でインデックス削除されたサイト

昨年末からの被リンクペナルティの話題ですが、警告を無視して放置した場合と、出来る限りきちんと対応しGoogleで再審査リクエストを送った場合において、その後の順位の回復具合はやはり違うんだな、という事が分かりました。

先にお断りを入れておきますと、私が見ているペナルティ対応の事例の数自体が多くありません。
恐らく10件程度だと思います。
その事を踏まえた上で、再審査リクエストを送った場合は、どういった順位変動があったのか、その後どういった対応をした所、徐々に順位が回復傾向に向かったのかを記載したいと思います。

警告を無視した場合のその後

私が見た案件は1つだけでしたが確認した時点で既に被リンクに関する警告から3か月が経っていました。
ここからはヒアリングによって分かった事ですが、以前のSEO会社(だと思います)に申し込んでいた時には警告を無視する様に言われていたそうです。
被リンクも相当数の粗悪なリンクが継続的に、かつ大量に付けられていた様子です。

調査をしていて気付いたのですがサイト名で検索しても検索結果に表示されませんでした。
もしかして、と思いsite:検索でインデックス状態をチェックした所、既にインデックス削除がされていました。

site:検索でインデックス削除されたサイト

事情を説明し最も重い部類のGoogleからのペナルティである事を説明しました。
最悪、別ドメインでサイトを作り直す必要がある可能性も伝えました。

もしかしたら、インデックスが回復するかも知れないと思い再審査リクエストの対応は行っています。
ただ、色々と情報を見ている限りでは難しそうですね。

警告メッセージから早急に手を打つ方法

前に記事でツイッター上で少しだけ発言した事があるのですが、被リンクに関する警告を受けてSEO会社を乗り換えるという事もある様子です。
私がいくつか見た事例でもそういったものが多かったです。
以下、それも含めた実際に行った対応方法です。

まずは警告を受けてから数日以内に、恐らく自演だろうと思われる被リンク元をOpen Site Explorer調べてみました。
これは結構大変で根気の要る作業です。
何より以前のSEO会社の場合、被リンクを外してくれる事の方が稀なケースが多いと思います。

話を戻しますが、有料リンクを調べる場合、大体見る場所は決まっています。
アンカーテキストの比率でキーワードからのリンクが多い場合は自演リンクの可能性が高いです。
その部分は、確認出来る範囲で全て目を通します。
該当サイトを開くと中国系のドメインからのリンクや、フッターへの詰め込みリンク、ワードサラダとわんさか出てきました。
サードパーティのツールなので全ては把握できませんでしたが、これらをCSVでFTPでアップして、URLを記述した再審査リクエストです。
ここまでの対応に平均すると1週間程度費やしています。

これに関しては、SEOまとめさんのサイトとSEO 検索エンジン最適化さんのサイトに詳しい情報が記載されていますので、ご一読ください。
私もこのサイトを参考に対応しています。

参考サイト

  • 【11月末の変動に見る】被リンクに対するペナルティ、その切り分けと対応
  • Googleガイドライン違反ペナルティの解除方法
  • 参考サイトのSEOまとめさんの記事からの引用ですが、

    実は私がウォッチする限り、警告メールが来ても「無効化型」の動きをしているケースがほとんどです。Strategic Webmarketingさんケースのような極端な動きは(今のところ)レアな部類だと思います。

    また、Googleによる「警告型」と「無効化型」の判定条件もよくわかりません。どちらも悪質なリンクを大量に取得していることに変わりは無いように思うのですが・・・いずれにせよ、「無効化型」から「警告型」に発展する可能性も十分にあると思いますので、リンク元を特定し、対処しておくべきでしょう。

    とあります。
    無効化型の場合は順位下落幅は少ないのだと思いますが、それでも再審査リクエストを送らずに無視し続けた場合は先に述べた通り、恐らくリカバリー不可能な状態になる可能性もあります。

    再審査リクエストを行った後の変動は?

    さて、再審査リクエストを行った場合は、

    サイト ○○ のインデックス登録の再審査リクエストを、サイト所有者から受け取りました。

    Google でサイトを再審査し、ウェブマスター向けガイドラインに違反していないことを確認した場合、サイトのインデックス登録を再審査します。再審査の手続きには数週間かかりますのでご了承ください。再審査のリクエストはすべて確認していますが、個別に返信することはできません。

    ちなみに「不正なリンクって○○(個別のURLなどについて)の事ですか?」といった質問を更に投げかけても同じ返信が来る様子です。

    こういった再審査を行って1か月ほど経ったからと言って恐らく順位は戻りません。
    被リンクの無効化という措置が取られている為、被リンクの評価がゼロの状態になっているので、被リンク無しで評価されてているキーワード以外の順位は軒並み下がっているでしょう。
    下落幅は、サイトテーマとのマッチング度や競合の強さなどによって違うので一概に言えません。
    10位程度の下落のものもあれば、50位以上下落したサイトまで様々です。

    再審査リクエストを行った後の対応方法は?

    これはSEOを改めて行うしか無いと思っています。
    さすがに、被リンク警告が来て対処したのに改めて有料リンクに手を出すというのはよほど豪気だと思いますし、私はお勧めしません。
    ここからはホワイトハットSEOを実践してリスクを取らずに行きましょう。

    以下の2点が大まかに順位下落後に対応すべき項目になります。

    1.内部状況の改善とコンテンツの見直し
    サイト内部で修正できる箇所の洗い出しや、コンテンツに関するアドバイスを受けて実践しましょう。
    地道ですが、これが最も近道です。

    2.ナチュラルリンク獲得へ動く
    次に、ナチュラルリンク獲得の為に動く事をお勧めします。
    被リンクによる評価があった事は順位の下落から見ても明らかだったと思います。
    私もナチュラルリンクに関するまとめ記事を書きました。
    ナチュラルリンク獲得に関する内容の記事まとめ
    この記事に書いてある方法はとてもお勧めですし、応用を効かせる事でナチュラルリンクによる再評価を得られると思います。
    参照記事もたくさんありますので、是非見てみて下さい。

    でも、実践するためにはオペレーションも含めて大変だとは思います。
    ただ、これらの施策が功を奏したのかどうかは分かりませんが、ほとんどの案件で順位は回復傾向にあります。
    流入数も回復して来ている様子です。

    キーワードや難易度によっても差はありますが
    8位→100位→12位
    といった推移がある案件もありました。
    ちなみにここまで回復するのに3か月から4か月は平均してかかっています。
    施策の効果が出た!と信じたい所ですが、こればかりはただのアルゴリズムによる再評価の可能性も少なくありません。
    営業的なお話をすると、しっかりと次の打ち手を示せた事でお客様への安心感は多少与えられたと思います。

    記事のまとめ

    警告を無視せず再審査リクエストを送って順位の下落程度以上の措置が無いと感じたら次の1手を打つチャンスはあります。
    有料リンクが無効になっただけなら次はサイトの中身で勝負すれば良いのです。

    今回の記事をお読み頂けたのなら、如何にウェブマスターツールが大切かも分かりましたよね。
    Googleとコミュニケーションが取れる数少ない貴重な窓口の1つですから。

    今回の再審査リクエスト後の対応は正に王道のSEO(本当の意味でのSEO)だと思います。
    ただ手間もかかる為、敬遠されがちなのも事実でしょう。

    今年に入ってGoogleはウェブマスターツールへ2か月で70万通もの警告メールを出しています。
    これは昨年1件間分の警告の3倍の数になります。
    Googleもページランクを不正に操作するような不正には本気で対応を始めているのです。

    参考リンク(英語サイト)
    Google Sent Over 700,000 Messages Via Webmaster Tools In Past Two Months

    これも経験談で恐縮ですが、私が今まで見てきたサイトの殆どは内部的な構造に多少なりとも問題がありました。
    もったいないな、と思える部分が数多くある状態でした。
    修正する点が無い完璧なサイトだ、と思えるサイトは無かったと思います。

    内部的な修正はウェブマスターの方にとって面倒かも知れませんが、修正後のサイトは資産になりますしアルゴリズムへの変動の影響も少ないです。
    正直、割に合わないと考えている方も多いと思いますが、そういった地道な積み重ねこそSEOだと考えています。
    とりあえず、出来る所から少しずつSEOを始めてみませんか?

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