先日、記事にした「動的検索広告のためにSEO担当者が出来る事」という記事が、結構な方に見て頂けた様子で大変嬉しく思いました。
ありがとうございます。

SEOを専門としていると、SEOに関しての知識や経験は、勝手に身に付いたりするものです。
常に検索エンジンの動向は気にしますし、リンクの増減や、順位など、細かな所もよく見ます。

ただ、周辺知識に関しては、中々入って来ません。
リスティング広告に関しては、近しい分野ではありますが、僕のいる環境では業務が分担されているので、関わる事は非常に少ないです。

ただ、SEOを専門で行うのであれば、リスティング広告の仕組みというか、知識に関しては知っておくべきだろう、と感じていました。
リスティングも含めた広告全般の知識や解析の知識がゼロですと、提案の幅が狭まりますし、無理やりSEOを押し付けようという、SEOの思想と合わない事になってしまう可能性もあります。

SEOは自然に取り入れている状態が望ましい

SEOに専門で関わっている方なら分かるかと思いますが、SEOの大きな弱点の1つは、手間がかかる割に即効性が無い事です。

今日、改善して明日効果が出るなんて事はまず有り得ません。
1ヶ月後かも知れませんし、3ヶ月くらいかかってしまうかも知れません。

この性質上、狙って上げる、という思考よりはサイト設計に組み込む。上がる状態を目指す、という考え方が大切です。
Webサイトに関わる何らかの行動をする時に「気にする」事が出来るレベルが良いと思います。

呼吸と同じですね、
意識しなくても出来ている状態が望ましいと思います。
もちろん大規模なサイトや、既に完成されているサイトへのSEOとなると、その考え方も変わりますが。

SEOのゴリ押しにならない為に

例えば、フルFLASHで出来ている、とあるサイトがあったとします。
インデックス状況を見た所、多少、下層ページも拾われてはいるものの、関連しそうなキーワードでは検索に、ほぼ引っ掛かって来ません。

ブランディングに成功している為、ブランド名での検索は多くありますが、それ以外のキーワードでの流入は、現状のままでは絶望的でしょう。

SEOを成功させる為には、フルFLASHを使用したサイトの状況改善は必須です。
FLASHの使用はスマホでの表示に不利ですし、コンテンツの内容も正しく検索エンジンに伝わっていない可能性があります。

でも、そのサイトにとってベストの選択でしょうか?
そのサイトの目的って何でしょう?
訪れたユーザーの平均PVや、滞在時間はどうでしょう?

何も考えずに「SEOをするには○○の改善が必要だ」となるのでは無く、ここで、それ以外の提案が出来るのもSEOのプロとしては必要だと思います。

他の選択肢を自分の中で持っておかなければいけないのかな、と思います。

SEOを望んでいるが、それってベストだろうか?
リスティング広告はどうだろう?
ディスプレイ広告は?
インタレストマッチは?
何故、SEOをしたいのだろう?

この辺の事は、最初にヒアリングするなり考えるなりすべきかな、と思います。
一番怖いのは、大規模な改修を行なってSEOをした結果、本来果たしたかった目的が達成出来なかった、という状況です。

サイトの目的を達成する事をお手伝いすべき僕らが、ここを見誤ってはいけませんよね。
SEOの専門家だから、SEOに適さない状況を知っておくべきかな、と思いますし、SEOの限界や、問題点を理解し、きちんと伝えるべきだと思います。
別の手法の方が目的達成の為には望ましいますよ。と伝えられるのは大切ですよね。

SEOを選択する事が目的達成の為の手段として最適かどうか、を見極められる必要もあるのでは無いでしょうか?

今回の記事のまとめ

色々なサイトを見ていると、SEOよりもリスティング広告の方が良いんじゃないか?と思うようなサイトも沢山ありました。
SEOが成功して集客出来ていても使い勝手が悪すぎてユーザーを離脱させまくっていて、まずはサイト内部の問題点を解決しなきゃ、いくら集客しても同じだろう、と思うようなサイトもありました。

SEOは全てのサイトで行うべき、という意見に変わりはありませんが、サイトの目的によっては、それが最優先である必要は無いと思いっています。

SEOをより自然に、より適切な関わり方が出来るサイトが1つでも増えてくれると嬉しく思います。

何かSEOを否定しているっぽく見えそうですが、僕は今後もSEOが専門ですw
SEOへの理解を更に深める為に来年も精進します。

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