検索エンジンスパムには色々な種類があります。
このブログでも何度か取り上げた「不自然なリンクに関する警告」も、その1つですが、他にも品質に関する警告など、色々な種類があります。

代表的な検索エンジンスパム・ガイドライン違反をまとめてみたいと思います。

リンク系スパム

有料リンク(自演リンク)

文字通り、SEO業者などから、お金でリンクを購入する事。
2011年夏頃から、非常に厳しく取り締まられる様になりました。

有料リンクで有名なものとしては、ワードサラダと呼ばれる、人が読んで意味が理解出来ない様なテキストの文中からキーワードリンクがされているものや、全く管理されていないYOMIサーチからの無作為リンクなどがあります。

リンクプロファイルを確認していると、数年前に付けられたと思われる、このタイプのリンクが時々見つかります。
2012年始め頃からは、分かりやすい位の順位の下落、2012年4月にはペンギンアップデートという過剰SEOに対するアルゴリズムで、更に厳しく対応されるようになりました。

リンクファーム

主にプログラムによって、相互リンクを大量に生成しているサイト郡をリンクファームと呼びます。
あるサービスに加入する事で、リンクが張られるが、代わりに自身もリンクをしなければいけない仕組みなども挙げられます。
他には、大量にドメインを取得して、それらを相互リンクさせる手法もリンクファームと呼ぶ場合があります。

現在では、結構簡単に見破られる手法とされていますし、ご自身でコントロール出来ないタイプのリンクなので、リスクも大きいと思います。
有料リンクと同様に、厳しく対応される傾向があります。

こういったリンクは、ランキングを操作する目的で行うタイプのリンクなので、自演リンクという呼び方がされたりしています。
リンクを受けている側も、発リンクをしている側もガイドライン違反として、対応される場合があるので要注意です。

以前、記事にしましたが、不自然な発リンクが原因で、インデックス削除されたサイトの事例がありました。

品質系スパム

クローキング

検索エンジンのクローラーと人間に、別々のコンテンツを見せる事。
人間には派手な画像や、フルフラッシュのサイトを見せておいて、ユーザーエージェントの振り分けなどで、検索エンジンのクローラーには、テキスト情報を見せるという手法などの事を言います。

CSSでテキスト全然別のテキスト情報を見せる、といった事も行う事が出来るので、色々な方法があります。

僕の感覚ですが、かなり高いレベルで自動検出が可能みたいです。
結構すぐにバレます。

重複(コピー)コンテンツ

他のサイトからコンテンツをコピーして使う事です。
また、コピーしたコンテンツの助詞を少し変更した程度で使用する事も含まれます。

この様な行為はガイドライン違反というよりも、モラルや法律的にダメです。
上位表示しているサイトのコンテンツをコピーして使う嫌がらせや、サテライトサイトの内容をコピーしているサイトを時々見かけますが、ガイドライン違反です。

2012年8月13日に通称エマニュエルアップデートという更新がありましたが、それによって、こうしたコンテンツの取り扱いがあるサイトへの対応が厳しくなりました。

意図せずに、サイト内で重複した内容のページが生成されてしまう事がありますが、悪意が無い場合は、ガイドライン違反では無いとされています。
ただ、何処で悪意があるかどうかを判断しているのかは難しい所です。

この辺りは目視で確認して判断しているのかも知れません。

他サイトにコピーされたコンテンツの場合は、相手のドメインの方が強い場合は、オリジナルのサイトが負けてしまう事もあるみたいです。

隠しテキスト・隠しリンク

ユーザーには見えないが、ソースレベルで見ると、確認可能なリンクやテキストの事です。
背景と同色のテキストを使用していたり、テキストの上にCSSなどで画像を配置する方法などが該当します。
他にもフォントサイズを0で設置したり、text-indent -9999 ; の様な値を設置している場合は怪しいです。
隠しリンクの場合は、1ピクセルの画像にリンクを設置していたり、文中の句読点などにリンクが組み込まれている場合も該当します。

これらの使用も、検索ランキングの操作目的の場合はガイドライン違反となります。
悪意かどうかは、目視で確認しているのかも知れませんが、わざとやっている訳では無い場合は、修正した方が良いと思います。

Web制作の現場では、画像の後ろにテキストを隠す方法は、たまに使われています。

キーワードスタッフィング(キーワード詰め込み)

上記の隠しテキストと少し重なりますが、ユーザーに見えにくい位置に、本文と関係ないキーワードテキストを大量に記載する事をキーワードスタッフィングと言います。
画像のalt属性などに、画像と関係のないキーワードを詰め込む行為が、これに該当します。
フレームを使用しているサイトなどで、フレームで隠れているページの後ろに大量のテキストを記載している場合も該当します。

誘導ページ

検索エンジンを誘導する為に作られた、質の低いページ郡の事を言います。
よく見る例としては、都道府県ごとにページを生成し、都道府県名以外、ほぼ同じ内容のページから、フォームページなどにリンクが設置されているサイトなどです。
時々、複数のドメインから、ほぼ同じ内容で、同一のページへリンクしているサイトもありますが、これも誘導ページにあたります。

内容が殆ど無いページ

アフィリエイトサイトなどで、広告バナーだけが設置され、他には何も無いページや、少しだけテキスト情報が記載してあって、それ以外は広告のみ、といったページが該当します。
アフィリエイトサイトで、時々見かけます。

ウィルスやマルウェアに感染しているページ

言うまでもありませんが、ウィルスやマルウェアに感染し、訪れるユーザーに感染の恐れがあるページはガイドライン違反です。
違反です、というか、危険なので、早急に改善して下さい。

ウェブマスターツールに登録している場合は、アラートメッセージが届くようになっています。
ただし、完璧ではありませんので、セルフディフェンスが基本です。

今回の記事のまとめ

書き出して見ると、品質に関するガイドライン違反の方が多い印象がありますね。
ただ、実際にSEOの現場では、リンクに関する警告をよく見ていました。(最近は少なくなりましたが)

品質に関するガイドライン違反をあまり見かけないのは、僕も含めた多くのSEO業者が、サイト内部に関しては、徹底してガイドライン違反を取り除き、論理構造や内部リンクを整える作業を行っている為かも知れません。

サイトの論理構造の最適化や、内部リンクの修正などは、日々検索エンジンと向き合っているSEO業者の得意とする所です。

品質のガイドライン違反の該当箇所が分からなくて苦戦している、といった事があるかも知れませんので、今回の記事を参考に、ご自身のサイトを見直して頂ければ幸いです。

※本ブログに記載されている情報は、私の見解に基づく場合が多々ございます。
 掲載記事を参考にした事による損害については、その責任を負いかねます。
 自己責任で、掲載情報を参考にして頂ければと思います。