>CSS Nite in SAPPORO, Vol.7「マーケティングとWebデザインのよい関係」

2012年11月4日にCSS Nite 札幌 Vol.7「マーケティングとWebデザインのよい関係」へ参加して来ました。
どのセッションも熱気があり、とても良いものでした。
ソーシャルメディアやHTML5について触れられていたのも興味深かったです。

各セッションを振り返ってみたいと思います。

セッションの振り返りと興味深かった事など

価値を伝える→しくみづくりとしての情報設計
藤田淳子 氏 (株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ)

藤田さんは、株式会社KDDIウェブコミュニケーションズのIA(インフォメーションアーキテクト)として自社Webサイトの制作や運営を担当しています。
その経験から、自社プロジェクトを通じて学んだ事をお話いただきました。

セッションの中で、一貫して仰られていたのは、
伝えるための最善の方法を模索する事の大切さ、でした。

顧客へ伝える方法、というのは1つではありません。
それこそ、無限にあるでしょう。

だからこそ、ベストな形を選択し、それを形にしてお客様へ伝える事が大切です。

「お客様」を常に見て、見続けていく事
「お客様」が価値・もしくは、まだ気付いていない価値を伝えるための仕組みを作る事
の2点を常に持ち続けたい、と仰っていました。

「お客様」が常に中心にあって、お客様に伝える為にどうするのか?
という事を非常に重要視しているように感じました。
結果的に、それが一番利益に繋がっているのだろうな、と事例を通じて感じました。

”せっかくマーケティング”で考えるwebデザイン
益子貴寛 氏(株式会社サイバーガーデン)

”せっかく”という言葉の意味する所ですが、コンテキストについて、掘り下げたセッションとなっています。
コンテンツは王様である。
それに依存は無いですが、
コンテキストは全てである。
これもまた、真実では無いかと思います。

どのような素晴らしいコンテンツやサービスも
ユーザーによって、また、状況によっては
力を発揮できない/素どおりされる/反発される

という事は往々にしてあると思います。

そんな勿体無い状況を少なくする為には、どうしたら良いのだろう?
という事を事例やワークショップを通じて考えられるセッションでした。
日本のWebデザインでよく言われている悪い部分として、詰め込みすぎ、というのがあります。

全部の情報を掲載してしまい、結果としてメリハリがなくなって、伝えたい事が伝わらなくなってしまう。
藤田さんのセッションでもありましたが、これって顧客の事を見ていないからこそ、起こるのでは無いかと思いました。

つまり製作者側の都合というのを押し付けてしまっている状態です。
これからは、タッチデバイスが進化し、モバイルファーストがより求められる様になります。

良いせっかくとは、
役に立つ
相手の都合を考えている
次のアクションにつながる

ここをキチンと意識する事が大切です。

アクセスマップで考えるユーザーシナリオと”リッチ”なコンテンツ
鷹野雅弘 氏(株式会社スイッチ)

益子さんのセッションと同じく、コンテキストについて、の重要性がよく分かるセッションでした。

webが必ずしも必要とは限らない、という考え方。
これを前提に置いておくことは必要かも知れません。
非IT系の方と僕らの感覚がいかに違っているのか、がよく分かるでしょう。

色々な人を想定して、その人にあった情報を、提示してあげる。
情報を間引きして、必要なものだけをシンプルに置いてあげる。

スマホの場合はPCとニーズが違う。
スマホの場合は、場所を探そうとしている人が多いのでは?
そういう人にあったコンテンツを。

PC版を頑張って移植すれば良い、というものでもない。
ここは、スマホサイトを作ろうとした時に、よく勘違いされているポイントですよね。
モバイルでは特に、コンテキストを意識する事が大切です。

企業のソーシャルメディア公式アカウントの成功方程式はあるのか?
栄花均 氏(WEBOSS株式会社)

栄花さんのセッションは企業のソーシャルメディア活用に関する内容でした。
多くの企業がソーシャルメディアに興味を持ち、やろうとしている、もしくは、やっているがイマイチ盛り上がらない状況にある中での、ご自身の事例に基づくセッションでした。

いくつかご自身の事例が紹介されていました。
以下に一部を紹介します。

投稿で敵を作ってしまうことがある。
何気なくコメントした事で、その人では無く、周囲の人から反感を買われてしまう事がある、との事例が紹介されていました。
これは、実際にありそうですね。
みんなが見ている場で会話している様なものですので、実際の生活よりも発言に気を付けるべきなのかな、と何となく感じています。

Facebookページの投稿、その返信には要注意。
とあるお店のランチについての提案をFacebookページにコメントを行い、返信をもらったが、特に改善されなかった、という事例がありました。
これは、消費者としてはガッカリしますよね。
コメントまでしたのに。
過度な期待を持たせる事は危険だと思います。

また、最近、話題になっていますが、ソーシャルメディアのセキュリティについての説明がされていました。
色んなリスクがあって、人に依存する部分だけに、そこをどうするのか?という部分を理解する事は非常に重要です。

栄花さんは、無料で、Facebookに関するセキュリティを啓蒙するセミナーを小中学校を中心に行っているそうです。
こういった取り組みは素晴らしいと思いました。

マーケティングデータで紐解くHTML5
春日井良隆 氏(日本マイクロソフト株式会社)

春日井さんのセッションは、諸事情により、あまりレポートの内容を記載する事が出来ません。
ただ、スライドを公開されていますので、そちらを掲載したいと思います。

HTML5の仕様の決定のされ方についての説明と、それに伴うマーケティングデータの解説が主だった内容でした。
今、デバイスが変わろうとしており、今後数年で、全てのデバイスはタッチするのが当たり前になるので無いかとの予測を立てられています。
Windows8が正にタッチデバイスを意識したOSでしたので、春日井さんのセッションを聞いた後だと、マイクロソフトが、目指す方向性が見えた気がしました。

ちなみに、懇親会では、僕が個人的に好きなBingのお話を少し伺うことが出来ました。
Bingも色々と考えたり、Googleに負けないように強みを活かそうとしているのが、何となく分かって嬉しかったです。
春日井さんのフォローアップメールでは「ググる」では無く「Bingる」と仰っていたのが印象的でした。

今回の記事のまとめ

1ヶ月以上、期間が空いてのレポートになりましたが、頭の整理の為に、まとめると、記憶が蘇って良いなぁと思いました。
今回のCSS Niteから、フォローアップメールにセミナーの動画が付くようになりました。

会場に来れなかった、もう1度見たい、という場合には、大変有用だと思いますので、参加した事の無い方も、CSS Niteへ参加してみては如何でしょうか?
非常に価値のあるイベントだと思います。

CSS Nite札幌SEO特集 の様なものが北海道でもやれたら良いな、と思いました。

>CSS Nite in SAPPORO, Vol.7「マーケティングとWebデザインのよい関係」

参考

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